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広告収益型の個人ブログをウェブデザイナーが運営するときのノウハウ

ウェブデザイナーをやっていると、チラリと頭をよぎることがあります。

「オレ(わたし)はサイトを作れるんだから個人ブログも運営できるんじゃ..?」
「個人ブログ、あわよくば小遣い稼ぎにもなるんじゃ..?」
「売り上げがたって自動化できたら、働かなくても..(省略)」

働かなくてもいいかはわかりませんが、サイト運営で小遣いレベルのマネタイズをすることは、そこまで難しい話ではありません。

私はもともとウェブデザイナーでした。
28歳のときに思い立って会社をやめて沖縄移住し、そのあと、これまた思い立って個人メディア(ブログですね)を開設し、夫婦でマネタイズしながら、現在、32歳。子どもを含めて3人家族で暮らしています。(沖縄とか悠々自適っぽいですが、すみません。その辺はとくに普通です。)

私について誰やねんと気になる人はこちらをご覧ください。

自分でいうと切なくなるんだけどね、本当、割とね、割と沖縄で著名だと思うんだ!
サイト運営で生きてるし、収益的にもほどほどに結果出してると思うし!われながら必死だな!

さてメディア運営の話。

私の場合はマネタイズだけじゃなくて運営が好きなので、本業にしてガッツリ時間を割いています。
しかし、週末の時間をつかってメディアを作り、週4〜8時間程度の運用時間を捻出するくらいで、月数万円を得て、スキルアップしながらサイト運営することは十分可能です。

世論的にも副業がOKな時代となり、ブログ運営に興味のある人も多いと思います。

個人ブログといえども、メディア運営。楽しいです。広告収益型のメディアを開設して運営するときのノウハウを紹介することにします。

長いですけど、わかりやすいようにザックリ書いているので、すぐ読めると思います。

ザックリ読んでください。

ウェブデザイナーが広告収益型メディアを運営する

運営するメディア

この記事で取り扱うのは「広告収益型のパーソナルメディア」と巷で呼ばれるものです。

主にブログ型のメディアを開設し、アドセンスやアフィリエイトによる収益を得て、運営をしていくやつですね。昨今、よくみるサイト形式だと思います。

基本的には広告収益モデルをとれれば、ブログ形式にこだわることもありません。
コンテンツを手っ取り早く用意でき、広告ノウハウが豊富なのがブログ形式だというだけです。

メディア運営するメリット

まったく自前でメディアを運営したことがないとすれば、メリットがたくさんあります。

  • 自分のデザイン力の腕試し
    デザインが自分のサイトパフォーマンスとしてわかるので腕試しになる
  • ビジネス・運用・開発の視野が手に入る
    小さくともサイト運営の全般を手がけるので視野が広がる
  • リソースの塩梅がわかる
    全体工程が見えるので自分がデザインにどれくらい力をかけるべきかわかる
  • スキルの幅が広がる
    企画・リサーチ・デザイン・開発と触れるのでちょっとしたスキルアップにもなる
  • UIパフォーマンスの試験運用
    サイトの数値がとれるのでUI改善ができる

要は筋トレですね。筋トレ。とくに制作畑で、UI制作パートに限定した仕事を長く続けている人には、良い刺激があります。

超リアルな話でいうと、つくる時間は金銭的には1円も成果を出してない事実がわかったり、自分の作ったデザインが実装しにくくて叩いてやりたくなったり、自分が美しいと思ったデザインが広告パフォーマンス悪かったり、離脱率高かったりします。

デザイナーの立ち場的には「ぉう」って気持ちになって心地よいです。

メディア運営のコスト

誤解を恐れずにいえば、ウェブ業界は基本的に「人件費」(と電気代)くらいしか大きくかからないことで、のし上がってきた業界です。

個人メディアの運営も、収益を得る事業にしてはお金がかかりません。

  • レンタルサーバー代
  • ドメイン費
  • 有料プラグイン費
  • 取材費用(メディアによって)

年間で3万円用意しておけば、週末レベルなら十分に足ります。
ウェブデザイナーさんだったら、自分で作れるのが強み。人件費がのりません。そして制作用のPCやソフトは持っていると思いますので、そこも追加費用ゼロ。

コスト的には普通の人よりかなり始めやすく、質の高いサイトが作れます。

メディアの企画

企画といっても個人サイトですので、自分で運営方針を把握できるレベルの簡潔なものでかまいません。

例えば、こんな感じ。

  • 目的:おしゃれな雑貨の情報発信
  • 目標:月3万円の広告収益を得る
  • 対象:雑貨が好きな草食っぽい男性
  • 運営のコンセプト:親しみやすく、ていねいな紹介。写真にこだわる。

足りないところは、つど足していけば良いです。最初にここでウンウンうなりすぎると、だいたい企画で体力が尽き果てて終わります。悲しい。

目標設定に困ったら、目下の目標は数字で「3年」、「10万」とやるといいでしょう。

  • 3年継続し、10万PVのサイトに成長させる
  • 3年継続し、10万UUのサイトに成長させる
  • 3年継続し、月10万円収益のあるサイトに成長させる

などなど。これ特に強い理由はないんですけど、インパクトがあって覚えやすいのでおすすめです。

メディア運営的にも3年くらいを視野にして、1年、半年、3ヶ月とパフォーマンスを見ていく感じになりますので、ちょうど良いです。

理想的なことをいえば、ビジネスモデルを定義して、それにあわせたKPI指標(ビジネスプランが回っているか測るための目標設定)を出すべきですが、まぁ小遣いレベルならばここまでやらなくても十分楽しいです。

コンテンツはデザインのことじゃなくていい

「ウェブデザイナーだからデザインのこと!」と、思いがちですがそうでなくてもかまいません。

というか、コンテンツはビジネスモデルありきで決めましょう。

  • 広告がある分野
  • 自分が好きで紹介して楽しい分野
  • 自分が情報を豊富に持っている or 常に情報収集している

このへんにポイント絞って見つけると良いでしょう。

だから最初はASP(後述します)の広告の種類や、アドセンスの傾向を見て、どんな広告が出ているかな?(それは自分が楽しくPRできることかな)と、見て回るのをおすすめします。これを間違えると、お金にならないし役にも立たない自分語りをして、黒歴史を塗り重ねることになります。ご注意を。

とはいえ自分が好きなこと、常に情報収集していること、これは意外と大切です。
自分が好きな分野だと、同じ気持ちの人に向けてていねいに情報を届けられますし、サイトを続けると記事100本くらいは余裕で書きますので、ネタ探しが苦痛にならない点も役立ちます。

ちなみに記事は最初5本書くのは苦痛ですが、10本書くとそれ以降は日記感覚。楽しくなってきますので大丈夫です。人の言語脳とは不思議なものです。

ブログサービスはとくに理由がなければWordpress

広告収益型のブログができるサービスは色々ありますが、有名どころはこの辺。

でも、ウェブデザイナーさんなら、WordPress一択で良いでしょう。

WordPressはブログ周りでも標準的な存在となっています。
インストール型で独自ドメインサイトで使えますし、テーマをカスタマイズする形式なのでUIデザインの自由度も高い。豊富なプラグインがあって、SEO対策も楽。UIがわかりやすくキレイで記事の管理もしやすいです。

ウェブデザイナーさんとなれば業務で使ったことがある人も多いでしょう。使ったことがなくとも「カスタマイズ」の自由度が高いのでスキルを存分に活かせます。PHPの勉強にもなりますぜ。

ちなみに、サイト運営を軸に考えれば「テーマ」は作らないのも手です。
ウェブデザイナーとはいえ、Wordpressを触ったことがなければ、最初はカスタマイズで失敗しまくります。時間もかかります。

広告収益に最適化された有料テーマも豊富にありますので、最初はそれを選択肢に入れ、いじりながらスキルをあげてオリジナルテーマにしていくのも賢い選択です。スモールスタートってやつですね。

サーバー・ドメイン

WordPressを使うとなったら、サーバーとドメインが必要となります。

レンタルサーバー

レンタルサーバーまわりも色々ありますが、ここのところ、結局みんな使っているのはこの辺。

  • ロリポップ(250円/月)
    初心者がはじめるのに超手軽。ただしすぐサーバーが停止する。
  • エックスサーバー
    WordPressブログに特化しているレンタルサーバー。落とし所
  • AWS(従量課金制)
    amazonのサーバー。サーバー運用の知識が必要だがスケールする

上から順にコストはかかりません。

で、だいたい、初めてのお試しだと月250円と安い「ロリポップ」を選びがちですが、これ1秒間あたりの同時アクセスに弱いです。広告収益を得るサイトとして運営をはじめると大事な稼ぎどころで503エラー(アクセス過多でサーバーが停止するエラー)が頻発します。辛い。
月1000アクセスくらいの個人のポートフォリオとかなら、ロリポが手軽でいいんですけどね。

広告収益型のメディアなら、エックスサーバーの一番安いプラン(1年契約で月1000円)から開始する方がいいです。

私の体験ベースでいえば、ロリポップの250円のやつは月2万PVくらいが目安で5,6万PV越えると落ちることが急に増えます。エックスサーバーは基本のプランでも数十万規模で余裕で耐えてくれてます。私は複数サイト計25〜35万PV/月くらいで運用してますが、落ちたことないです。

あとロリポップとエックスサーバーはWordpressの自動インストールがついてるのでボタン一つでWordpressが始められます。最近はわりとどこのレンタルサーバでもありますが、こいつは超便利です。

AWSは使った分だけ請求がきます。大規模になるほどAWSが割安。そしてサーバサイドの知識があれば自由自在。
なのでそういう人は間違いなくAWS一択でしょう。でも私含め、ウェブデザイナーさんは基本その知識ないのでAWSは開発や勉強用にしておきましょう。

一応、載せときます。

ちなみに私は最初ロリポップを始めて後悔し、早々にエックスサーバーに移った身です。後述するドメインサービスも引っ越したら移管手数料(3000円くらい)取られました。

ですから繰り返します。落とし所はエックスサーバーです。

ドメイン(URL)

ドメインサービスはわりとどこでも大丈夫です。

あたりですかね。この3つなら私はひととおり触りました。
オススメするなら「バリュードメイン」です。操作画面が一番あつかいやすいです。現在、私が使っているサービスでもあります。

お名前ドットコムは初期費用の安さが超魅力ですが、操作画面が使いにくいのと、営業営業していて個人的には苦手。ムームードメインはロリポと合わせて使いやすくできているので、エックスサーバーに乗り換えたタイミングで移管しました。(ここでドメイン移管の事務手数料が取られた。)

でもよくよく考えると、エックスサーバーを使うなら、同じ会社でそろえてエックスドメインの方がDNS設定(サーバーとドメインをつなぐ作業)が楽だと思います。

私は流れでバリュードメインにしてしまったのでエックスドメインの内容を知りませんが、エックスサーバーの会社なのでこっちの方が設定はしやすいはず。

デザインは存分にやる

さてサーバー・ドメインが準備できたとなったら、Wordpressをインストールしてテーマをカスタマイズできます。

うむ、存分にやるといいですね。

デザイナーさんですし、なんといっても自分のメディアです。
エゴ丸出し、こだわり出しまくり、時間かけまくりでも、別に誰も文句を言いません。存分に楽しむべきです。デザイン最高!ヒャッホーウ!

ぶっちゃけ、ウェブデザイナーをやってきた私個人の意見としては、ここで力尽きたとしても、「生きててよかった!」って思えるならそれでいいくらいに思いますが、冷静な意見も書いておきましょう。

ビジネスの全体でみれば、ここのデザインフェーズではユーザーフレンドリーを確保することが要件です。

  • 最低限、コンテンツが伝わるレイアウト
  • 広告コンバージョンまでの仮説導線UI

この2つを実現できれば、それ以上は後回しにしてもかまいません。ウェブは、あとあと改善していけばいいのですから。UI・UX改善ですね。

だから時間はかけすぎないで、簡単に作ることも大切です。

テーマ開発・実装

デザインを簡単にしておくべきなのは、この後の開発も自分でやるからです。

フロント実装まわりまで業務でやっている人は、そこまで苦にならないかもしれませんが、JSとかPHPって聞いただけでスッとその場を去っていく私のようなデザイナーの人にはキツイ。

リッチにしたUIが全然つくれない。
ちょっとしたミスが見つからず半日過ぎる。
そんなことが平然と起こります。

というわけで、実装ができない人は自分のイメージに近い既存テーマを使って、それをちょこちょこっとカスタマイズするのが安全です。

実装のスキルアップをしたいから頑張る。そんな人はそれでいいでしょう。繰り返しになりますが、何と言っても自分がつくるメディアです。開発工数が増えようがお金はかかりません。自分の時間と体験はプライスレスということにしときましょう。

ちなみに実装はできないけれど、あくまで自デザインにこだわりたいなら、友人のエンジニアさんとかにお願いしてアウトソース開発でもいいでしょう。個人メディアくらいだったら、クラウドワークス(CrowdWorks)で気軽に頼めそうな人に作ってもらうのもアリです。

さて開発においても冷静な意見をいえば、やはり「時間をかけすぎない」ことが大事。
特に実装まわりはやりたい要件がわんさか出てきます。

  • 表示スピード最速にしたい
  • アニメーション使ってリッチなUI表現したい
  • ウィジェット作りたい
  • 広告運用を楽にしたい
  • サイト解析入れたい
  • ページごとに違うサイドバーを出したい
  • 動的にニュースを拾ってきたい
  • SEOに有効な構造的なマークアップしたい
  • 動的にSNSのタイムラインと連携したい
  • 人気記事ランキングを表示したい

キリがないです。
実際、最初に大事な要件は記事を読めて、広告効果が出て、サイト解析できる、これくらいです。

あとのことは、定期的にアップデートしていく流れにして、後でやりましょう。

プラグインを活用しよう

WordPressには便利なプラグイン(ちょっとした機能追加)がたくさんあります。「こういう機能が欲しい」と思ったらプラグインを探しましょう。よほどマニアックな機能でない限りは見つかります

広告サービスに登録しておく

だいぶあとまわしにしましたが、実際は企画前に広告がどんなものか先に見ておくのがベターです。

収益は広告事業でおこなうわけですから、自分が何を広告するのか「企画」の段階でうっすら把握できているといいですね。

といっても細かく調べると疲れて力尽きます。

広告型のメディアはなんとなくマストな大手サービスが決まっていて、まず最初は選り好み関係なく、以下の登録先を全部登録し、中身を見ます。(Adsenseは審査が厳格で即登録はできないので、他のサイトの様子を身おくと良いでしょう。ただしイタズラにクリックはしないように。)

  • Adsense(審査あり)
    Google運営の広告配信サービス。
  • Amazonアソシエイト
    Amazonの商品を紹介するアフィリエイトプログラム。
  • 楽天アフィリエイト
    楽天の商品を紹介するアフィリエイトプログラム。
  • A8.net
    日本最大級のアフィリエイトサービスプロバイダ。

ウェブデザイナーさんだと広告について詳しくないのが普通ですので、簡単に解説を加えておきます。こんな感じ。

Adsense

Googleが運営する広告サービスとして有名ですね。サイトで広告で稼ぐといったらアドセンスを想像する人も多いでしょう。
アドセンスははじめるためにかなりキチンとした事前審査をパスする必要があります。また広告運用のガイドラインを遵守しないと永久停止処分もあり、極めてクリーンに運営を行なう必要があります。

とはいえ裏を返せば極めてクリーンな広告活動で収益をあげられるのが素晴らしいところです。
誰だって悪いことしたくないですよね。健全なサイト運営をする目安としても導入するのがオススメです。

クリックベースの成果発生で、大まかにアクセス数と連動した安定した収益構造なのも魅力的。

まずは入門ガイドをサラッと読んでみると良いでしょう。

Amazonアフィリエイト

こちらも有名どころですね。amazonの商品を紹介して、クリックした人が一定の期間内に購入した金額の一部がアフィリエイトとして得られます。Amazonポイントとしてももらえるので、買い物にもありがたいです。

パーセンテージの数値が小さいので「アフィリエイトなんか」と、スルーしてしまう人もいるのですが、紹介した商品ではなくクリックした人が結果的にページ遷移先で購入した商品の金額がパーセンテージで計算されますので金額はケースバイケースです。なんてったって大規模な商品数。自分が良いと思ったアイテムを紹介するのもやりやすいので、マストで登録しましょう。

楽天アフィリエイト

楽天も同様に、楽天市場の商品紹介。期間やパーセンテージは、会社ごとでも時期でも違います。amazonで扱ってないけれど、楽天では扱いがある商品なんていうのはよくある話ですので、Amazon登録したからいいやって思うのはNG。楽天も登録しておきましょう。

あとユーザー嗜好として、amazonでは買わないけど、楽天では買うって人もけっこういます。(実際、私はわりかし楽天のほうでよく買い物します。)そういう意味でも受け皿が広がります。

A8.net

上の3つに比べて、「A8.net」は名前を聞いたことがない人もいるでしょう。
しかし、アフィリエイト広告を扱うといったら日本最大規模の超メジャーなサービスです。上場している大手企業のサービスです。有名じゃないように思えるのは、他3つのように一般向けのサービスを展開してないだけの話。必ず登録しましょう。

ASPとは「アフィリエイト サービス プロバイダー」の略です。つまりアフィリエイトの広告の代理店ですね。

さまざまなサービスが広告用にアフィリエイトを登録しています。
たとえば今回、私が紹介しているロリポップとかエックスサーバーとかもそう。その中から自分が紹介してPRしたいものを選びメディアで広告します。成果発生条件は広告により違いますが、広告主側も広告する側も、プログラムベースで成果集計が自動でなされますので、正確にパフォーマンスが収益に繋がります。

つまり自分のオススメしたいものを純粋にオススメすることに集中できます。そういう意味で、かなりフェアで使いやすいサービスです。

ウェブメディア広告はスーパー駄菓子屋商売

これは私がメディア広告を始めて感じたことですが、ウェブ広告は1つあたりの収益がとっても低いです。

受注で食っている人間からすると、1つあたりの収益が「何これ子どものお駄賃かよ」って、やっているのがバカらしくなるレベルともいえます。
(2000円とか、100円とか、ひどいと10円くらい。)

だから駄菓子屋商売。

ですが広告を売るのは自分ではなくサイトシステムなので、1秒間に100人をさばくことも普通にできます。

1個10円のガムを1秒5人に売る

と、1日単純計算で432万円の売上がたちます。まぁ単純すぎてリアリティないですが。でもYozawa氏は秒速で億稼いでましたよね。

とはいえ仕組みはまんまこういうことで、単価は駄菓子屋でも、個人レベルでも、スケールできれば規模の商売ができるので利益が出るのです。つまりスーパー駄菓子屋ですね。
そしてなんとこれ、G社だろうがY!社だろうがF社だろうがT社だろうが、基本のビジネスモデルは変わりません

その戦略に個人がたつと、ロングテール、ニッチ勝負がポイントです。

単価に関わらず、あつかう広告種類は多い方がよく、ひととおり扱って、かつその中で得意な広告へ優先度を割り振っていくのが大切です。

SNS連携は身だしなみレベルの話

収益の話はこのくらいにして、メディアを作っでも無名で終わってはなんのトクもありません。

Twitter・Instagram・FacebookページなどのSNSはアカウント開設して、連携までさせておきましょう。メディア運営では、SNSでのコミュニケーションは身だしなみレベルで必要なものです。

ミニマルで記事の更新を通知する運用だけでもOK。
加えて関連情報のシェアや、運営者のちょっとしたつぶやきなども入れていきましょう。情報発信だけのメディアが急に人間味をおびて生き生きしてきます

何をいうかではなく、「誰」がいうか。

という、格言みたいなセオリーがウェブメディア界隈では常識です。あなたが言うならやってみようと思える人(ファン)を育てるのが、情報発信・収益以外のもうひとつの使命。そのためにSNSは強力なツールとなります。

自分のメディアとして始めるならば、すでに持っている自分のアカウントと連携させるのも手です。
運営者のパーソナリティとメディアがきちんと絡み合うと、多かれ少なかれ必ずファンがつきますので、サイト成長にはとても良い効果があります。

広い意味でのマーケティングにどこまで手間をかけるか

広告収益型の個人メディアを数年運営していると、キモになるのが「狭い意味でのマーケティング」だと気がつきます。営業の5フェーズって聞いたことありますかね、それを分散して記事に分け、展開すると商売がうまくいきます。

  • 欲しい人をフィルタリング
  • 商品(解決ポイント)の提示
  • クロージング(成約をとる)

超絶にざっくり言ってしまえば、これができれば売り上げ成果にはつながります。なんでもこれといっても過言ではないです。

だから似たようなサイト、よく見かけませんか?

でもデザイナーさんならきっと、これだけやってるのは途中で虚しくなってくるはずです。デザイナーはよくもわるくも、エンドユーザーに沿った職能ですから、広い意味でのマーケティングを展開していかないと、そこまで充足感を感じないはずです。

トンマナの整ったサイトで読者にいい気分になってもらったり、ビジョンのあるコンテンツ展開でユーザーさんに堅実に役立つ情報を紹介したり。「機能するメディア」、ちゃんとそういうのやりたい。

はい、ぜひやってくださいませ。
私もそう思います。

そういう意味で、広告収益型のメディア運営のキモは「マーケティング」なのですが、セールスシステムを作りつつも、メディアのブランドバリューを成長させる部分にどこまで手間暇かけられるか、そういうのが大事になってきます。

という意味でやっぱりウェブデザイナーさんが個人メディアやるのは良いんですよ。筋トレですよ、修行ですよ。
個人でどこまで素晴らしいメディアが運営できるか試行錯誤してみるのは、けっこう楽しいものです。

メディア開設までのスケジュール例

さて、実践してみたい人向けに、スケジュール感の例をあげておきます。ある程度はUIの実装に慣れている人が週末にやるのだとして、メディア開設まではこんな感じ。

最初の週。

  • サーバー開設
  • ドメイン取得
  • 広告サービス登録
  • 広告下調べ

2週目。

  • 広告下調べ
  • 企画
  • WordPressのインストール

3、4週目。

  • テーマの導入(デザイン・開発)
  • SNS開設・告知活動
  • リリース

以降、運用タスク。

  • コンテンツ作成(記事執筆)
  • 広告導入
  • サイトパフォーマンス解析
  • 広告成果解析
  • サイト改善(UI・UX改善、記事リライト、広告調整..etc)

はっきり言ってテーマを作る以外は、スピーディーにやれば、2、3日でできます。慣れてない人は1週間みましょう。週末にやるとしたら開設まで1ヶ月くらいですね。

テーマ作成はどれくらい作り込むかにもよりますが、基本的なデザインなら3〜4週間くらいで組めます。こだわるなら、その後の改善で変えていくと良いでしょう。

サーバーとドメインをとればどうとでもなる

ぶっちゃけてしまえば、最初にメディア開設してよっぽど露出をしなければ、アクセスしてくる人もゼロなのでゆるゆると準備できます。

ウンウン悩んで、行動する前に力つきるタイプの人は、サーバー開設してドメインとって、Wordpressをインストールしましょう。サイトの名前とか、そういうのはポチポチいじりながら決めていったって誰にも怒られません

動き出しにとりあえずやっておくといいことまとめ

今までの話の総括として、実際に動き出しのアクションでやることをまとめるとこんな感じ。
面倒な事務系のことは、先にやっておく方が大事なことに集中できます。そのあとに、企画をアレコレと考えたり、デザイン作ったりしましょう。

エックスサーバーに契約

X10プランで十分です。最低でも1年はやらないと意味ないので、1年で契約して月1000円です。2年契約だと900円になりますが、撤退する可能性もあるので、そこまでまとめて契約しなくてもって感じです。

とりあえず契約したらダッシュボードの使い方とか、なんとなく把握しておくと、あとで動きやすいです。

バリュードメインに登録

実際、ドメインを取るのはサイトの企画をしてからでも大丈夫です。こちらもとりあえずダッシュボードを見てなんとなく使い方を把握しておけばOK。

でも繰り返しになりますが、エックスサーバーならエックスドメインの方がいいかもです。私が使ってないから正々堂々勧められないけど、同じ会社で揃えた方が普通はいいです。

今度、使ってみます。

各広告サービスに登録

先ほど紹介した4つのうち、アドセンス以外に登録しましょう。
どれも触った方がいいですが、特にA8.netは色々広告を見てみましょう。「うえー私、こんなのPRできないよ」というやつから、「おぉ、こんないいやつもあるのか」というのまで、本当、色々ありますので喰わず嫌いせずに色々みてください。

アドセンスはサイトができてからの申請となります。
ある程度、メディアが形になった段階で「頼もう!」といきましょう。どうせ最初1万PVとかのときに導入しても、お小遣いもお小遣いレベルの収益です。焦って弾かれてもつまらないので、健全なメディアを育てる方を先にやって堂々審査を合格しましょう。

とりあえずここまでやっておけば、サイトの企画とかテーマ作りとか、記事執筆だとかにじっくり時間がかけられます。

収益化は時間がかかるが、続ければすぐペイする

広告収益型の個人メディアって大ごとのように収益のこと書いてある割には、あんまり周りにやっている人いなくないですか。

それは初動から収益化までに時間がかかるからです。

速い人もいますが、普通にやれば1年目は順調でも赤字と考えて差し支えありません。
コンテンツの総量が十分に増えたり、運営者の信用が上がったり、運営ノウハウが蓄積するまでに2、3年かかり、そうならないと、サイトの収益システムもコンスタントに機能しないのです。

そして逆にいえば継続して収益化してからは強いです。周りの新規参入者は、だいたい時間とともに消えてしまいますし、ウソも多いメディア業界において信用を積み上げているメディアは、個人といえども価値があります

収益化は信用の証。
より継続しやすくなります。

冷静に考えれば、赤字といっても年3万円。
社会人からすれば大した額ではありません。そして収益化すればお小遣いレベルでも3万円は1ヶ月でペイします。

そういうのを知らないと、3ヶ月、半年くらいで「全然、ダメじゃん」と投げてしまいますので、継続は力なりを合言葉にコツコツとメディア運用をしていく力をつけると良いでしょう。

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